書籍「原子力発電がよくわかる本」
原子力発電について図書館で本を借りました。図書館と言うと古い本ばかりかと思っていたのですが、この本は平成21年3月に出た本で、昨年の原油高騰など、今が旬の本です。
原子力発電所の仕組みや歴史的経緯、世界情勢、廃棄物処理、安全問題など、この本ほど広範囲の内容をわかりやすく書いた本を私は見たことがありません。ただ単に列挙するだけでなく、縦書きの文面に順を追って説明できるように構成したところが素晴らしいです。しかも技術的な内容についてはかなり詳しく書かれていて読み応えありました。
筆者は永年、原子力発電で飯を食ってきた人ですから、原子力推進派なのでしょうが、その間に原子力反対派と議論を重ねて、不安材料などをくみ取っておられたのでしょう。そういった不安払しょくの材料も豊富に書かれていました。
読み終えて、原子力発電は安全である、原子力発電の事故で死亡する確率は、交通事故など他の災害で死亡するよりはるかに少ないとわかったのですが、自分の街に原子力発電所を建設するとなるとどうなのでしょう。不安は尽きません。建設するなら、どこか誰もいない場所がいいですね。
それと発電コストが意外と高いというのが気になりました。原子力発電は化石燃料を使わず、少ない燃料で延々と働き続けるというイメージだったのですが、建設コストは高い。
運転コストも高いのではないでしょうか。私は昔、アルバイトで火力発電所の定期点検に行ったことがあるのですが、発電所には定期点検のために広大な駐車場が用意されていました。原子力発電所は3倍の広さがあると聞きました。電力各社の電気代は、原子力発電比率の低い電力会社が安かったりします。しかし単にコストを下げる努力をしようとすると、工夫した結果が被爆事故ということにもなりかねません。安全を損なわずにコストを下げる。というのが課題かと思います。
日本は電気代が高いので、アルミ電炉業界は日本から駆逐されました。装置だけで出来る産業も海外主体です。なんとか電気代を安くして日本国内の産業と若者の未来を取り戻してほしいものです。











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